FLYING DISC 第6章

ソロ編

SOLO ALBUMS

亜ゴング編で述べたとおり、「**ゴング」とゴングの文字が入っているシロモノ は、例え内容的に各人のソロ的なものだとしても、純粋なるソロとは区別して亜ゴ ングとしています。それでも自分の知る限り、主要なメンバーのソロ作品を挙げた だけでも、次のように膨大なリストとなる。


DAEVID ALLEN

Banana Moon/Daevid Allen (1971) (SPALAX 14945)

アレンのソロというか、ゴングとは別のコンセプトを持ったバンドであり、 このあたりのサウンドは後のPLANET GONGに、 Stoned Innocent Frankensteinなどの曲と共に引き継がれている。 全体のサウンド的には、歴史的な流れから言って当然のことであるが、 ゴングからスペイシーな要素を取り去った感じ、 あるいはアレンが参加していた頃の超初期ソフト・マシーン的な音である。 1971年の作品であるが、当時たぶん日本盤も出されず、入手が難しい音源 のひとつであったが、1995年にCD化されたようだ。 またこの当時の未発表音源を集成したコンピレーション・アルバム、"je ne fume pas des bananes"も出されている。

当時のゴングのメンバーおよびロバート・ワイアット、ゲイリー・ライト 、ケヴィン・エアーズ、ニック・エヴァンスなども参加している。

Personnel:

  1. Time of Your Life(Tritsch)
    6曲目と並ぶ、なかなかかっこいいシングル・カット向きのポップなナンバー。 このような曲を聴くと、アレンが元祖パンク・ロッカーではないかと錯覚する。

  2. Memories(Wyatt-Hopper)
    ワイアットの渋みあるヴォーカルで聴かせる、カンタベリー・ロックのスタンダード・ ナンバー。ワイルド・フラワーズはじめ、数あるテイクの中でも、このテイクは 最も哀愁味と雰囲気があると思う。

  3. All I Want is Out of Here(Tritsch) 単調なリズムの上で、語るようなヴォーカルにフリーにのたうつギターが絡む。

  4. Fred the Fish(Allen) おどけた感じの歌。

  5. White Neck Blues/Codein Coda(Allen) ケヴィン・エアーズがロートーンで歌うブルーズで、バックに女性コーラスがゴスペル的な ムードを出している。Codein Codaはアレンのテープ操作により、LPレコード の針が飛んで何度も同じ所を演奏するような感じの、ちょっとした遊び。
  6. Stoned Innocent Frankenstein(Allen) 後のPLANET GONGで再演されることになるポップな曲。

  7. andHis Adventures in the Land of Flip(Allen) 構成的には前曲の後半部分に意図されており、 バロウズの語り風のイントロに引続き、アレンがギターとウニゾンで殆ど即興風に 歌う。 畳み掛けるジャズっぽいピップ・パイルのドラムスに、ジェリー・フィールズの奏でる ヴァイオリンのフリーでアヴァンギャルドな即興において、かなりゴングっぽい雰囲気 を持っている。ねちっこいバナナ・コーラスがアルバムのハイライトを盛り上げていく。

  8. I am a Bowl(Allen) 4曲目と同様、適当に作った感じの曲。ブリティッシュ・ジャズ界からニック・エヴ ァンスのトロンボーンもファニーな感じである。なぜかエンディングはしっとりと短 調に転じている。

Good Morning/Daevid Allen (1976) (Virgin CDV 2054)

アレンがゴングを脱退後発表した、(Banana Moonはバンドと扱えば)初のソロ・ アルバム。CDでは未発表曲Euterpeが最後にボーナス・トラックとして添付されている。 ゴング脱退後、彼はジリ・スマイスとともに、子育てに専念するため、マジョルカ島 のデヤに移った。Euterpeはその頃出会った、スペインのミュージシャンたちのバンド。 トニさんが3人もいて、さぞややこしかったことだろう。 おまけの曲は1989年にHarry WilliamsonによりCD用にリマ スタリングされたと説明されている。

初ソロは、そのEuterpeの人々をバックに、ティアックの4トラック・レコーダー で録音されたようだ(ほんまかいな)。ゴング的な要素も残しつつ、非常に フォーク調でアコースティックで地球的な音が主体である。 ゴングな音を期待すると失望する。ジリも嘗め役で 一応参加はしているが、スペースウィスパーはほとんど聴けない。全体的には 初期のゴングあるいは"Mystic Sister,Magick Brother"の辺りのフォーク調の 雰囲気に戻った感があるアルバム作りになっている。

Personnel:

Special Guests on track 7:

  1. Children Of The New World(Allen) この曲はいろいろなアルバムで聴かれるが、たぶんこのテイクが最初期のものと 思われる。アレンジやコーラスもまともできちんと作られている。
  2. Good Morning(Allen) タイトル曲は鶏の鳴き声で始まる、静かな朝の情景が浮かぶアコースティック な弾き語り。 なぜかアレンは朝の瞑想が好きなようだ。
  3. Spirit(Allen) アレン独特のスキャットのアカペラから、ワンコードによるポエット・リーデイング となるが、途中音が途切れて再び感動的なコーラスとなる場面が素晴らしい。
  4. Songs Of Satisfaction(Allen) ピアノの伴奏で歌われるシンプルな歌。
  5. Have You Seen My Friend(Allen) これもアコースティック・ギターの弾き語りによるフォーク調の歌で、"Mystic Sister; Magick Brother"の頃に回帰する曲調。アナログシンセの音が年代を感じさせる。Anaを 含むコーラスも見事。
  6. French Garden(Allen) 遊園地的な、メルヘン調歌曲。どこかで聴いたことがあるぞ、このメロディー。 そうだ、"Gongsong"に似ている・・・・
  7. Wise Man In Your Heart(Allen/Howlett/Moerlen) ゴング"Angels Egg"の"Love Is How Y Make It"の後半のパーカッションのリフ・パ ターンに乗せて歌われる、今で言うパクリミックスみたいな曲。実際曲はハウレット とムーランがゲスト参加している。
  8. She Doesn't She...(Allen) 前編にサックスが入っているが、クレジットがない。Didier Malherbeっぽいが。 これも初期のゴングっぽい作品。
  9. Euterpe Gratitude Piece(Allen) ボーナス・トラックと言えども、10分近くの曲。 ゆったりとしたシンセ、グリッサンド・ギターなどによるアンビエントな瞑想曲に 途中ライブの情景や早送りグノーム・ヴォイス、スペース・ウィスパーなどが 織り込まれ、ほとんど"Death Of Rock"あたりのテープ編集ものに近い。

Now Is The Happiest Time Of Your Life/Daevid Allen (1977) (DECAL CD LIK69)

アレンのソロはだいたいに於てそうであるが、このアルバムも非常にアコースティッ クなフォーク調でまとめられている。内容的には、ゴング神話の一部(英雄 ゼロ、コック頭の小人等)も登場するが、アレンのソロ第1作"Good Morning"と同様、 Euterpeをバックに起用した演奏で、ゴング的な雰囲気は少ない。

Personnel:

これまた前作同様ティアックの4トラック・レコーダーによる自宅録音と ジャケットに記述がある。マジョルカ島のデヤでゆったりと過ごす日々の中で作られた という感じで、心休まる雰囲気が伝わってくる。

  1. FLAMENCO ZERO(Biblioni)
    Juan Biblioniによる短いスパニッシュによるインスト・ギター曲。
  2. WHY DO WE TREAT OURSELVES LIKE WE DO?(Allen)
  3. TALLY & ORLANDO MEET THE COCKPOT PIXIE(Allen)
    アレンの子供達が登場。アレンがまだ物心もつかぬ息子らにゴング神話を伝授する という、とんでもない曲。でも自作の童話があるようなものだから、いいね。
  4. SEE YOU ON THE MOONTOWER(Allen)
    初期ゴング風のナンバー。クレジットではヴァイオリン以外は自分で演奏している、 と書かれている。比較的構成的にも凝っていて、いろんな音が登場し、楽しめる。
  5. POET FOR SALE(Allen)
    商業主義的音楽業界への皮肉を歌ったものか?
  6. CROCODILE NONSENSE POEM(Allen)
  7. ONLY MAKE LOVE IF YOU WANT TO(Allen)
  8. I AM(Allen)
    浮遊的なグリッサンド・ギターで始まる、11分に及ぶアンビエントな曲。 クレジットによれば、アレンの朝の瞑想の音楽的イラストだと書かれている。 スペース・ウィスパーも登場する。
  9. DEYA GODDESS(Allen)

N'Existe Pas!/Daevid Allen (1979) (Charly/Spalax 14817)

タイトルの”ネグジステ・パ”とはフランス語で「存在しない」、英語で言うところの "Does not exist"という意。"Death Of Rock"における"You Never Existed At All"に 通ずるものである。

内容的には、アレンのフォーク調弾き語りスタイルにクリス・カトラーやジョージ・ビショップの 参加でアヴァンギャルド・ジャズの要素も加わり、更にゴング的なスペイシーな音世界 や、民族音楽、カントリー風の曲も入ったゴッタ煮の珍作。 "Good Morning"や"This is the Happiest Time of Your Life"とはかなり変わった雰囲気である。

Personnel:

  1. Professor Sharpstrings Says(Allen)
    このアルバムにはギターで参加していないが、 シャープストリングス氏の短い語り。
  2. The Freedom Of The City In A Suitable Box(Allen)
    ジョージ・ビショップのフリーキーなテナーサックスのソロを前面に出した フリージャズ、あるいはヘンリー・カウっぽい曲。
  3. They Say They Say(Allen)
    ここでやっとアレンの歌が登場するが、変拍子的にキーが変わり、調性を無視した グリッサンド・ギターなどが入り乱れた非常に難解な曲。 クレジットにはないがウッドベースが入っている。
  4. Something Tells Me(Allen)
    オーストラリア・カントリー・ミュージック風のおどけた曲。
  5. It's A Fine Air For Fliss(Allen)
    美しい弾き語りによる曲。(まじめ)
  6. But It's Really Not Real(Allen)
    グリッサンド・ギターとアレンのとんでるスキャットにより、 かなりゴング度が高い、ゴング臭い曲。
  7. Because Bar Room Philosophers(Allen)
    3曲目の続編。69年頃アレンがやりたかったことが、ここに 完成されたのではないか、などと思ってしまう。
  8. 333(Allen)
    めっぽうスペイシーなのに、なかなか考えられたアンサンブル。ゴング・ファンおお 喜びのはず。
  9. No Other Than The Mother Is My Song(Allen)
    5曲目と同じ路線の弾き語り。ちょっと悲しめ。クラリネット・ソロが適当。
  10. Theme From Hashish to Ashes(Allen)
    ネイティブな地中海音楽。
  11. The Turkey Birds Breakfast(Allen)
  12. Rajneesh With Thanks(Allen)
    ラジャニーシの教えのテープをそのまま引用したと思われる。
  13. Non God Will Not Go On(The Wrong Way To Be Right)(Allen)
    アルバム中最長にして最高のハイライト曲。 極めてゴング風なジャズロックなリズム・パターンにグリッサンド・ギター、 スペイシーにしてトリップしてるアレンの語り。超アウトするギターソロ。 心地よいテナーサックス。これは"Continental Circus"の雰囲気だ。
  14. O Man You(Allen)
    ディレイをかけたギター・リフにアレンの歌がのってくる、初期のゴング風の曲。 たぶん後でかぶせたと思われる拍手は、アンコールの雰囲気を出すためか?

The Death of Rock and Other Entrances/Daevid Allen (1982)

デービッド・アレンはソフト・マシーン設立前にウィリアム・バローズ (アレン・ギンズバーク、ジャック・ケルアックと並ぶビートニクスの作家。 代表作「ソフト・マシーン」、デヴィッド・クローネンバーグ監督により映画化 された「裸のランチ」など。1997年8月死去)にパリで 出会い、テープ制作などの仕事をいっしょにやったとの事である。 また同時に現代音楽のテリー・ライリーとも出会い、テープ操作の手法を学んでいる。
これはそういった経緯で培われたアレンの1965〜82年までのサウンド・コラー ジュの作品集である。 もちろんアレンが殆ど全てのサウンドを作り上げているが、 ゲストとしてニューヨーク・アヴァンギャルド界のシンガーソングライター、 Mark Kramer(p)、Elizabeth middleton((Lady's Vioce,p)およびバロウズ本人の肉声も 登場する。

合間に小品(ライブ音源と思われる)を挟んだりした構成ですが、 全体的には、例のピロピロ音をBACKに、"Radio Gnome"「んごごごーんぐっ」 やら、チベットやらRGI(Radio Gnome Invisible)3部作の曲の一部やらが 入り乱れたミュージック・コンクリート主体です(例えばビートルズの ホワイト・アルバムのクライマックス"Revolution No.9")が、 これはきっとバロウズがよく使ったカットアップやフォールドイン手法 (開発者はブライオン・ガイシンと言われるが、既にダダ・シュールレアリスム の時代にアンドレ・ブルトンらが行なっていたではないか?)の音楽への適用 でしょうか!まさに暗黒的音世界のコラージュ作品集。

  1. Death of Rock (Allen)
    1曲目、タイトル曲は、レノンやジミヘンやお亡くなりになら れた偉大なROCKERたちへのレクイエムでありましょうか? 何やら物悲しさを帯びている。 「ロックは死んだ!」うん、確かに今は商業主義的なものばかり。 本来の反逆精神持ったようなバンドはメジャーに浮上することはないでしょう。
  2. Poet For Sale (Allen)
    Kramerのピアノをバックにした即興的なポエット・リーディングと思われる。 これも商業主義的音楽産業への批判がこめられているのでしょうか。 似たような試みは他のソロなどにもあったような気がする・・・。
  3. Tally's Birthday Song (Allen)
  4. You Never Existed At All (Allen) バロウズ氏の詩、「おまえは全然存在してなかったんだゾ」(勝手な邦題、 原題は、"YOU NEVER EXISTED AT ALL)はお馴染み宇宙人ヴォイス:ゆっく りしゃべって録って、あとでテープ早回し技術(今どきテープ早まわしなん てしない)でやってるので、英語がわかりやすく、英語聞き取り練習用にも 最適です。中高生向けの教材に使ったらいいんじゃないかなあ。 内容はともかく....

  5. Afraid (Allen)
  6. Radio Gnome Concert Intro Loop (Allen) これこそが毎度おなじみゴング・イントロのオジリナルなのでしょうか。
  7. The Switch Doctor (Allen)
  8. Gong ORFT Invasion 1971 (Allen)


Opium For The People/Alien In New-York (1996)
(SPALAX 14844)

プラネット・ゴングおよびポスト・ニューヨーク・ゴング時期の2枚のシングルを カップリング(?)したもの。
Alien in New-York/Daevid Allen(1983)

  1. Bananareggae(Allen)
  2. Are You Ready(Allen)
  3. Oo La La(Allen)
  4. Side Windo(Allen)
Opium for the People/Daevid Allen with PLANET GONG(aka HERE & NOW)(1978)
  1. Opium for the People(Smyth)
  2. Stone Innocent Frabkenstein(Allen)
Personnel:
divided alien/clockwork band (1997)
(GAS 005)

Comming soon!


Eat me baby I'm a jelly bean/Daevid Allen sings Jazz (1998)

何とアレンがジャズを歌うという試み。バックはゴングのDidier Malherbe(Sax)、フュージョン界では 有名なNdugu Chancler(Ds)、それにEugene Maslov(p)、Larry Steen(b)が務めている。バックはもろジャズで、マイルスのSo Whatなど、ジャズのスタンダード(と言うにはちょっと渋い選曲)を、アレン流に歌っている。しかしさすがにビート詩人のアレン、歌詞をオリジナル通りでなく、おもしろく変えて歌っている。


twenty two meanings/Daevid Allen and Harry Williamson
the art of glissando guitar vol.1
(1999) GLISS CD005
Personnel:
Raggae Section:

おぉストらリアの友人でありジリの夫であるというハリー・ウィリアムソンとの共作。何と グリッサンド・ギターを大フューチャーしちゃってCD丸ごと使って1曲46分30秒という実験作。 Vol.1ということは、少なくとも1作は続編があるということになる。

グリッサンド・ギターとはゴング等の音源では必ず出てくる、 (少なくとも自分の周囲では実際のライブを見るまでは永年謎とされていた)アレンの得意な奏法で、 トレモロアームを弦に擦りつけ、これにディレイをかますことで得られるフワーとした音 を出す奏法であり、ゴングに不可欠な超スペイシーな浮遊感を醸し出すものである。

ジャケットのコメントにおいてアレン自ら明かしているが、元々のアイデアはピンク・フロイドの シド・バレットによるものらしい。それを見て触発されたアレンが、さっそく自分の演奏に取り入れて (かなり初期の作品においても聴かれる)、その後ゴングにヒレッジがリードギターとしての参加 を契機に、さらにこの奏法をじっくり研究し自分のものとしていったのだそうだ。ギタリストの方は ぜひトライしてみて欲しいのだが、これが見た目よりは、なかなか難しいものである。

ひたすらアンビエントでゆったりとしたノンリズムなGのドローン(通奏低音)の上に アレンの得意なグリッサンド・ギターの多重録音?のストリームが展開される。 部分的に息子たちのレゲエ・セクションと呼ばれるリズムが乗ったり、Mother Gongから Calvertがサックスで参加したりするも一瞬、ほとんどの部分はまったりとした即興的なグリッサンド・ ギターとドローンである。アンビエント系に慣れていない方には、退屈極まりない作品でしょうが、 目を閉じて、アレンの意図する22の意味とは何かを考えながら瞑想にふけるのも、たまにはいいでしょう。


GILLI SMYTH

MOTHER GONGはこちら

DIDIER MALHERBE

Fluvius/Didier Malherbe (Tangram 852 492)
マレルブのソロ、特にこの辺りのアルバムが、ゴング関連の中でも最もジャズ寄り にあるのではないだろうか。ジャズと言っても、モロジャズではなく、インド、中近東、および地中海沿岸の民族音楽をベースに据えた独自な音世界であり、ジャズ嫌いの 人にもお勧め。
マレルブのソロではあるが、他のメンバーも多く曲を提供しており、またアルバム全体も4人によるアンサンブル重視の曲作りであり、ソロというよりも1つのグループの アルバム的な印象がある。 ゴング来日時に、CDにサインして貰ったが、その時に彼自身このアルバムは最も 気に入っていると語っていた。

Personnel:

Shamal Maitraはゴングのアルバム・タイトルになったり、 80年代以降はゴングメゾン、シェイプシフターなどにも参加している パーカッショニストで、ここでもタブラの演奏が満喫できる。

  1. La Source(Malherbe) ハープに導かれ竹笛が幻想的に登場。 タブラのリズムを得、軽快なテーマをシタールと心地よくユニゾる。
  2. Petit Torrent Deviendra Grand(Ehrlich) フルートによる美しいメロディーは、チック・コリア&リターン・トゥ・フォーエヴァー風である。
  3. Pyxie-Java(Malhrbe) ソプラノ・サックスがアラビックな雰囲気を醸し出す。タイトル通り、ゴングを匂わせるものがある。
  4. La Bougeotte(Ehrlich)
  5. Broken Waves II(Maitra) 完全フリーなインプロに引続き、マイトラのタブラ演奏。打楽器なのに何となくメロディーを感じるのだ。
  6. Trashville(Maitra/Malherbe/Agnel) 梅津数時風民族音楽ジャズ。
  7. Serpent D'etoiles(Malherbe) この辺りが最もかっこいい。ここではマレルブはソプラノ・サックスを吹いている。マウロ・パガーニの地中海音楽に通ずるものがある。
  8. Au Moulin D'Ande(Agnel) アグネルによるフラメンコな小曲。フラメンコ・ギターにアコーディオンとテナーサックスが加わるおもしろさ。
  9. Guadalquivir(Agnel) 再びスパニッシュな美しいメロディーを持った曲。ソプラノとのデュオ。
  10. La Mouette(Malherbe/arr.Ehrlich) フルートによるルバート演奏で始まり、シンセ・ストリングにより壮大に盛り上がる。。
  11. Blues de l'horizon(Malherbe/arr.Ehrlich) ブルージーなサックスとピアノがジャジーな演奏をしているのに対し、ギター、パーカッションが民族音楽的である。こういった異種なスタイルの強引な組み合せが実に おもしろい。
  12. Retour Aux Sources(Malherbe/arr.Ehrlich) これは正しく"SHAMAL/GONG"中の1曲"Cat in the Clark's Shoes"の前半部分の ヴァリエイションである。


Zeff/Didier Malherbe

Hadouk/Didier Malherbe


STEVE HILLAGE

中途参加のギタリスト、スティーブ・ヒレッジ。カンタベリー系第2陣の人脈で、ゴング参加前にも Dave StrewartとのグループKHANのアルバムは名盤とされている。カンタベリー系 第1陣のアレンに見出されGONGに参加し、そのスペイシーなギタープレイでトリップ感を向上させ るとともにアレンをギタープレイから半分開放することで、アレンのグリッサンドギターに磨きをかけることを助けた功績は近年評価されつつある。

「中村正俊」似のルックス、ポップな明るい曲と歌からなんとも知れぬ親しみを持つお方じゃ。 そして最近ではシステム7てなテクノユニットでクラブシーンでも活躍。時代に追従するポップミュージックの才能の点ではアレン以上であることを認めざるを得ない。 本来は真っ先に"Fish Rising"と"L"を紹介するところじゃが、LPなので今聴けぬ状態なので、これらの レヴューは暫くお持ち下され。

Motivation Radio/Steve Hillage(1976)
(Virgin CDV2777)
このジャケットの枠は何とかならんものか。ヴァージンレーベルからの再発盤は アーティスト名とタイトルが見やすいというメリットだけの情けない枠がついて しまっている。しかも肝心な、録音情報や人材情報が何もない。 私はこのLPに関しては買いそびれているので、従って参加ミュージシャン は未だに不明。どなたか情報求む。

  1. Hello Dawn
  2. Motivation
  3. Light In The Sky
  4. Radio
  5. Wait One Moment
  6. Saucer Surfing
  7. Searching For The Spark
  8. Octave Doctors
  9. Not Fade Away(Glide Forever)
ポップで明るい曲調、スペーストリップへといざなうようなギターでこれで どれだけあのすばらしきゴング世界に彼が貢献していたのかを知らしめさせられる。 (あれ、日本語あってるかな?)。 タイトルだけ見てもわかるように、とにかくこのアルバムはゴング時代の名残というか、 待っていてもなかなか来ないUFOの到来とかそんなイメージが詰まっていて なかなか楽しいですぞ。

Live Herald/Steve Hillage(1979)
(Virgin CDVM3502)
元々は2枚組みでもう1枚はスタジオ版だったもののライブ版の方をCD化したもの。 スタジオ版は"Open"というタイトルで別途CD化されている。

  1. Salmon Song (Hillage/Giraudy)
    彼の初ソロ"Fish Rising"に収録されていた、釣好きのスティーブらしい鮭の歌。 構成的にもサウンド的にもゴング的なスペイシーさとヒレッジ特有の明るさが見事に 調和した名曲。木管がシンセで代用されたりしているが、小人数のバンド編成にもかかわらず、 ほぼオリジナルに忠実に再現されている。
  2. The Dervish Riff (Hillage)
    ひき続いて、また"Fish Rising"からの曲。
  3. Castle In The Clouds (Hillage) /
    Hardy Gurdy Man (Donovan)
    Gong時代のAngels Egg収録のスぺーシーな遅延効果による雲上の楼閣に続いてソロLから ドノヴァンのカヴァー。
    以降はソロ作からピックアップした楽曲がずらっと並んでいる。
  4. Light In The Sky (Hillage/Giraudy)
  5. Searching For The Spark (Hillage/Giraudy)
  6. Electrick Gypsies (Hillage)
  7. Radiom(Hillage) /
    Lunar Music Suite(Hillage/Giraudy)/
    Meditation Of The Dragon(Hillage)
  8. It's All Too Much (Harrison)/
    The Golden Vibe (Hillage)

For to Next - And Not Or/Steve Hillage(1981)
(Virgin CDV2244)

  1. THESE UNCHARTED LANDS(Hillage-Giraudy)
  2. KAMIKAZE EYES(Hillage-Giraudy)
  3. ALONE(Hillage-Giraudy)
  4. ANTHEMS FOR THE BLIND(Hillage-Giraudy)
  5. BRIGHT FUTURE(Hillage-Giraudy)
  6. FRAME BY FRAME(Hillage-Giraudy)
  7. WAITING(Hillage-Giraudy)
  8. GLORY(Hillage-Giraudy)
  9. BEFORE THE STORM(Hillage-Giraudy)
  10. RED ADMRAL(Miquette Giraudy)
  11. SEROTONIN(Hillage-Giraudy)
  12. AND NOT OR(Hillage)
  13. KNIGHTS TEMPLAR(Allen/Howlett/Hillage)
  14. STILL GOLDEN(Hillage)
'70年代のサウンドから、現在のSytem 7のテクノに移行していく過渡的な意味を持つアルバム。 コンピューター・プログラミング用語のタイトルからして想像可能なように、 全体的には打ち込み中心で時代的にもニューウェーブな音であり、落ち着いた感じの小曲が並び、 ヒレッジ・サウンドの特徴、あっけらかんとした明るさとユーモアに欠けるという点で、 GONG度は残念ながらかなり低い。なんとも80年代のクリムゾンに通じる失望感の ようなものを感じる。例えば11曲目CEROTONINなど、イントロでトランシーなサウンドを 期待させながら打ち込みドラムが入るとがっくり来る。 この曲やALONEやFrame by Frameなどで聴かれるギターソロのスタイルは基本的には 変わっていないんだが、電子機器の積極的使用によりスピリチャルな面が退化しているこの時代の音楽全般の特徴を持っている。

13曲目、Knights Templarは、正しくAngels EggのInner Templeであり、リズムのループ上で フリーにギターソロを展開するというもの。そして最後の曲もFish Risingのリフの焼き直しである。 これらの手法が後のSystem 7の方法論につながって行くのであろうが、 やはりアルバム全体の中で生きていた曲を単に切り取って、最新のテクノロジーで再現して見てもあまり聞きごたえがないと思う のであるが、いかがでしょうか。(これもまた90年以降のリミックス音楽全般に言えること)


TIM BLAKE

Tim Blake's NEW JERUSALEM/Tim Blake

こういうソロアルバムを聴くと、あの頃のゴングは様々な個性がうまく結合してできた 化合物だったのだなあと思う。このブレイクのソロも、ゴングっぽさを感じると言うよりも、 これが彼の音楽であり、それがゴングの1要素として機能していたことが良く分かる。 彼の音の個性とは、ゴングのスペイシーな曲でしばしば使われる、 アナログ・シンセ独特の効果音である。この音を言葉で説明するのは難しいが、 (決して実物を見聞きした訳ではないが)空飛ぶ円盤(あるいはティーポット)が 宇宙空間を浮遊するようなピロピロ、チュルチュルした音である。 これを便宜上「浮遊シンセ」と呼ぶことにする。彼はこういった効果音ばかりやっているので、 しばしば通常に鍵盤が弾けないのではないかとか、キーボード奏者とは認められない とか言われてるが、ゴングにおいては、この音色や入るタイイングが絶妙であり、 すなわち演奏を盛り上げる非常に重要な片栗粉であり、 もっとアンビエント、テクノな リミクサー、DJに認められてもよいのではないか。

Personnel:

  1. Song For A New Age
    ゴングにおいてはヒレッジとともにコーラス向きの声質だったが、 ここでは自らアコースティック・ギターを弾き語り、シンプルだが、 なかなか哀愁を帯びたメロディーを歌っている。
  2. Lighthouse
    テクノっぽいシンセ・ベースのリフに、ブレイクのトレード・マークとも言える 浮遊シンセに彩られ、グリッサンド・ギターも登場して、 かなりスペイシーでゴングっぽい感じの曲。
  3. Generator(Laserbeam)
    ポップなメロディーと言い、ヴォーカルの声質と言い、スティーブ・ ヒレッジのエレクトリック・ジプシー(アルバムL参照)あたりと共通するものがある。
  4. Passage Sur La Cite De La Revelation
    インスト・ナンバー。 うーむ、タンジェリンな夢・・・・
  5. Blake's New Jerusalem
    最後に約16分に渡る、テクノな感じのタイトル曲。長さの割には展開に欠けるが、 (打ち込みかも知れないが)間奏のシンセソロなどを聴くと、キーボード・プレイヤー としての評価も認識される。(え?これはRykielかも?・・・)途中の歌の部分で、なぜかストリングスのテンポがずれて 聴こえる。


Radio Gnome in Japan
Copyright(C)1997 by Yochim
Last modified on Dec.09,2000